【通年】エアコンつけっぱなしの電気代は?暖房・冷房の節約設定術【2026年最新】

【通年】エアコンつけっぱなしの電気代は?暖房・冷房の節約設定術【2026年最新】

斉藤豊

この記事の監修者

斉藤豊

家電ライター

大型店舗の店長を歴任し、現場の最前線でお客様一人ひとりに寄り添った家電提案を10年以上にわたり実施。その後、生活家電バイヤーとして、製品の性能やトレンド、メーカーのこだわりを深く研究し、真に価値のある製品の買い付けを担当。家電のプロとして培った確かな知識とバイヤー目線の鋭い分析で、暮らしを豊かにする最適な家電選びをサポートします。

「エアコンをつけっぱなしにすると電気代が高くなる」「こまめに消した方が節約になる」――そう思い込んでいませんか?実はエアコンの節電は、使い方の細かなコツで電気代に大きな差が出ます。

本記事では、家電のプロ視点でエアコンつけっぱなしの実際の電気代・こまめON/OFFとの比較・環境省推奨の設定温度・節電に効く設定術7選を、公的機関のデータに基づいて解説します。冷房・暖房どちらのシーズンにも役立つ内容です。

①エアコンつけっぱなしの電気代はいくら?【冷房・暖房別】

「24時間つけっぱなしにすると電気代が怖い」と感じる方は多いはず。まずはエアコンの消費電力の仕組みと、つけっぱなしの目安を整理します。

エアコンは「立ち上がり」に最も電力を使う

エアコンは電源を入れて設定温度に到達するまでの数分間が、最も消費電力の大きい時間帯です。一般的なメーカー技術資料によると、立ち上がり時は1,000W前後、設定温度到達後の安定運転時は100〜200W程度まで下がります。

この特性を理解しておくと、「こまめにON/OFFを繰り返すよりも、つけっぱなしにする方が電力ロスが少ない」ケースがあることが分かります。

💡 節電の基本原則
エアコンは「起動時が最大電力」「安定後は少ない電力」。この仕組みを理解すれば、無駄なON/OFFを避けて電気代を抑えられます。

つけっぱなしの1ヶ月電気代(目安)

年間消費電力量からおおよその目安を算出できます。※電力量料金単価31円/kWhで試算(2026年時点の目安)

畳数の目安 年間消費電力量 年間電気代(目安) 1ヶ月あたり
6畳(2.2kW) 約717kWh 約22,200円 約1,850円
10畳(2.8kW) 約934kWh 約28,900円 約2,400円
14畳(4.0kW) 約1,347kWh 約41,800円 約3,500円

※年間消費電力量は省エネ基準の代表値。実際の使用時間・室温・断熱性能により変動します。

年間消費電力量は「1年間の目安の合計」で、実際は冷房シーズン(6〜9月)と暖房シーズン(12〜3月)に集中します。ピーク月(8月・2月など)は月額目安の1.5〜2倍程度になるケースもあります。

②つけっぱなし vs こまめON/OFF どちらがお得?【30分ルール】

「エアコンはつけっぱなしとこまめON/OFFのどちらが得か」――家電業界で広く目安とされているのが「30分ルール」です。

30分ルールの目安

外出時間 推奨アクション 理由
30分以内 つけっぱなしがお得 再起動時の立ち上がり電力が大きいため
1時間以上 電源OFFがお得 停止中の電力消費ゼロの方が節電になる
30分〜1時間 ケース次第 外気温との差が大きいほどつけっぱなし有利

なぜ「30分ルール」なのか

エアコンの立ち上がり時は消費電力が急上昇します。停止時間が短ければ、停止中に節約できる電力より、再起動の電力消費の方が大きくなる可能性があります。

外気温との差が大きい真夏や真冬は、この傾向がより強くなります。一方、春や秋のように外気温との差が小さい時期は、こまめにON/OFFしても電力ロスは限定的です。

💡 判断のシンプルなコツ
ちょっとゴミ捨てに出る、コンビニに行く(15〜30分)→ つけっぱなし
買い物や外食で1時間以上出かける → 電源OFF
就寝時 → タイマー活用(後述)

③環境省推奨の設定温度|夏28℃・冬20℃の根拠

環境省は地球温暖化対策の一環として、クールビズ・ウォームビズを呼びかけており、エアコン使用中の室温として夏は28℃、冬は20℃を目安としています。

設定温度を1℃緩めるだけで、大きな節電に

環境省の資料によると、エアコンの設定温度について、冷房時は1℃高くすることで約13%の電力消費量を削減でき、暖房時は1℃低くすることで約10%の削減が見込まれると報告されています。

季節 推奨室温 1℃緩めた場合の削減効果
夏(冷房時) 28℃ 約13%の電力消費削減
冬(暖房時) 20℃ 約10%の電力消費削減

「設定温度」と「実際の室温」は違うことに注意

環境省が推奨するのは「エアコン使用中の室温」で、エアコンの設定温度そのものではありません。エアコンは室内機のセンサーで温度を感知しており、一般的な寒暖計とは測定条件が異なります。

設定温度が28℃でも、室温は26℃だったり30℃だったり、設置環境によって差が生じます。体感温度を優先しつつ、温度計で室温を確認することをおすすめします。

💡 体感温度は人により違います
同じ室温でも、性別・年齢・体調で暑さ・寒さの感じ方は異なります。特に高齢者は暑さ・寒さの感覚が鈍りやすく、「室内熱中症」のリスクもあります。無理に環境省推奨温度に合わせず、家族の体調を優先しましょう。

④節電に効くエアコン設定術7選【自動運転・サーキュレーター他】

設定温度以外にも、エアコンの節電に効く設定・使い方のコツがあります。ここでは7つのポイントを紹介します。

TIP 1

「自動運転」を使う(弱運転より効率的)

「電気代を抑えたいから弱運転」――実はこれは逆効果になることがあります。エアコンの「自動運転」は、設定温度に達するまでは強運転で一気に温度を近づけ、達した後は自動で弱運転や送風に切り替わります。人が手動で調整するよりも効率的に電力を制御できます。

TIP 2

サーキュレーターを併用する

冷たい空気は下、暖かい空気は上に溜まる性質があります。サーキュレーターで空気を循環させると温度ムラが解消され、設定温度を1〜2℃緩めても快適さを保てるようになります。設定温度1℃緩和で約10〜13%の削減効果があるため、サーキュレーター併用の節電効果は大きいです。

TIP 3

風向きを適切に設定する

冷房時は風向きを「上向き」または「水平」に、暖房時は「下向き」に設定するのが基本です。空気の性質を利用して、部屋全体に効率よく冷気・暖気を行き渡らせられます。

TIP 4

カーテンで断熱する

冷気・暖気は窓から逃げやすいので、厚手のドレープカーテンで断熱するのがおすすめ。カーテンの長さは床上1cm程度、または床に届く長さにすると、空気の出入りをより減らせます。夏は遮光カーテンで日射熱もカットできます。

TIP 5

フィルターを定期的に掃除する

エアコンのフィルターにホコリが溜まると空気の流れが悪くなり、効率が下がって余計な電力を消費します。使用シーズン中は2週間に1回を目安に掃除しましょう。詳しい掃除方法は姉妹記事で解説しています。

TIP 6

室外機のカバー・日除け・掃除

室外機に直射日光が当たると、熱の排出効率が下がって余計な電力を消費します。カバー・日除けで日陰を作り、周辺の障害物を除去することで節電効果が期待できます。詳しくは姉妹記事へ。

TIP 7

除湿と冷房を使い分ける

湿度が高いと同じ気温でも暑く感じます。梅雨時期や湿度の高い日は除湿モードで湿度を下げるだけで、冷房に頼らず涼しく感じられます。除湿の方式(弱冷房除湿・再熱除湿)によって消費電力が異なる点は、機種の取扱説明書を確認しましょう。

⑤やってはいけない節約NG例5選

節約のつもりが逆効果になる、よくあるNG行動を5つ紹介します。

NG行動 なぜNGか 正しい方法
弱運転や微風で常時稼働 設定温度到達に時間がかかり電力ロス 自動運転を使う
短時間のON/OFFを繰り返す 再起動の立ち上がり電力が余計に消費される 30分ルールを目安に
極端な設定温度(冷房20℃・暖房28℃) 電気代大幅増、体調不良のリスクも 環境省推奨(夏28℃・冬20℃)を目安に
フィルター掃除をサボる 目詰まりで効率低下、電気代UP 2週間に1回の掃除を習慣化
室外機の前に物を置く 熱の排出を妨げ、余計な電力消費 周囲30cm以上の空間を確保
⚠️ 特に多い誤解:「弱運転が省エネ」
「風を弱くすれば節電になる」と思われがちですが、実は弱運転は設定温度に達するまでの時間が長くなり、結果的に電力を無駄にすることがあります。エアコンは「素早く設定温度に到達させ、その後は自動で微調整する」使い方が最も効率的です。

⑥それでも電気代が高い時は買い替えも視野に

設定術・掃除・使い方を工夫しても電気代が改善しない場合、エアコン本体の省エネ性能そのものが原因かもしれません。

  • 使用開始から10年以上経過している
  • 去年より明らかに電気代が高い
  • 設定温度を下げても冷えない・上げても暖まらない
  • 異音・水漏れなどの不調が出ている

古いエアコン(特に2013年以前のモデル)は、現行の省エネモデルと比べて年間消費電力量が30〜40%多いケースがあります。買い替えの方がトータルコストで安くなることも珍しくありません。

⑦よくある質問(FAQ)

エアコン24時間つけっぱなしと、こまめに消すのはどちらがお得?

外気温との差が大きい真夏・真冬は、24時間つけっぱなしの方が結果的に電気代が抑えられるケースが多いです。ただし1時間以上の外出時は電源OFFの方がお得。30分ルールを目安に判断してください。

冷房と除湿、どちらが電気代が安い?

機種の除湿方式によって異なります。「弱冷房除湿」タイプは冷房より電気代が安いケースが多いですが、「再熱除湿」タイプは冷房より高くなることがあります。取扱説明書で自宅のエアコンの除湿方式を確認してください。

「自動運転」って本当に節電になるの?

はい。自動運転は室温と設定温度の差に応じて自動で強弱を切り替えるため、人が手動で調整するよりも効率的です。特に「弱運転」で常時使うより自動運転の方が節電になります。

寝る時はタイマーとつけっぱなし、どちらがいい?

熱中症予防の観点から就寝時はつけっぱなしが推奨されるケースが多いです。温度は少し高め(冷房27〜28℃)に設定し、風が直接体に当たらないよう風向きを調整しましょう。

サーキュレーターの電気代はどれくらい?

サーキュレーターの消費電力は20〜50W程度で、1時間あたり約0.6〜1.5円と少額です。エアコンと併用することで設定温度を緩められるため、トータルで節電になります。

古いエアコンは何年で買い替えるべき?

エアコンの一般的な使用年数は10〜15年とされています。10年を超えると省エネ性能の差が大きく、電気代がかさむ場合は買い替えを検討する時期です。詳しくはエアコン買い替え記事をご覧ください。

⑧まとめ|今日からできるエアコン節電

  • エアコンは立ち上がり時が最大電力、安定後は少電力
  • 外出は「30分ルール」で判断(30分以内はつけっぱなし推奨)
  • 環境省推奨室温は夏28℃・冬20℃、1℃緩めると冷房13%・暖房10%削減
  • 節電の基本は「自動運転」+「サーキュレーター併用」
  • フィルター掃除・室外機カバーも合わせて電気代を抑える
  • 10年超えのエアコンは買い替えも視野に入れると効果的

この夏・冬の電気代対策に、日々のエアコン設定術を取り入れてみませんか。
省エネモデルへの買い替えもあわせてご検討ください。

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